国内輸送貨物における損害にはどんなケースがあるの?

貨物を輸送する際は、様々な損害が生じることもあるでしょう。

損害に備えて保険に加入する人も多いでしょうが、そもそもどのような損害が生じる可能性があるのかを知らなければ、備えも十分にできません。

国内の輸送貨物では、どのような損害が生じることがあるのでしょうか?

想定される損害のケースについて、解説します。

目次

国内輸送貨物の損害のケース

国内で貨物を輸送する際に損害が起こるのは、どのようなケースでしょうか?

国内の輸送貨物は、主にトラック、貨物列車、飛行機などで運ばれます。

輸送手段別の、損害が起こるケースについて解説します。

輸送手段として特に多いのがトラックですが、トラックは損害が起こるケースも最も多い方法です。

まず、事故による損害が考えられるでしょう。

事故といっても、単に追突した、されただけではトラックに損害が生じるものの、貨物には明確な損害となることも少ないでしょう。

転覆や墜落など、荷物の状態が変化するケースでは、貨物に損害が出やすいのです。

転倒してトラックが横倒しになると、荷物も横向きになり衝撃も加わるため、こわれものはほぼ確実に破損してしまうでしょう。

崖下への墜落などがあれば、荷物はもちろんトラックも全損となり、場合によっては出火、爆発が起こるかもしれません。

また、輸送トラックは長距離を移動する場合などに、仮眠をとったりトラックから一時的に離れたりすることがあります。

トラックから離れたすきに、荷物が盗難にあうこともあり得るでしょう。

鍵をかけ忘れて車内の荷物を盗まれた、というケースは珍しくありません。

まして、トラックの荷台はレバーをしっかりと閉めるものの、鍵をかけないこともあるため、短時間でも離れた時に荷台を開けられて、荷物を盗まれることは十分に考えられます。

雨や雪が降っているときに荷物を運ぶ際は、荷物が濡れてしまう損害が起こることも考えられます。

荷物をトラックに積み込むときや下ろすときなどに、雨や雪に当たることは珍しくありません。

また、荷物から発火したり、放火されたりして火災が起こった場合も、損害は生じます。火災については、トラックだけに起こるというわけではありません。

他の輸送方法でも、起こる可能性は十分にあるでしょう。

貨物列車、飛行機の損害のケース

貨物列車による荷物の国内輸送は、トラックと比べて安定しています。

定刻に遅れることはめったになく、運ぶことができる荷物の量も多く、渋滞なども起こらないため、安心して任せることができるでしょう。

しかし、貨物列車だからと言って損害が起こらないわけではありません。

例えば、貨物列車には脱線という事故が起こることがあります。

滅多にないものの、起こった場合は人的被害も大きく、荷物もかなり破損するでしょう。

飛行機の場合は、急いで荷物を運びたいときなどに便利です。

飛行機による国内輸送貨物の損害のケースとしては、やはり荷物からの出火があります。

厳重に検査されているとはいえ、絶対に安全というわけではありません。

さらに、飛行機の墜落も考えられます。

墜落した場合、飛行機と共に荷物も燃えてしまうでしょう。

不時着に成功したとしても、荷物は衝撃で壊れる可能性が高いのです。

トラック以外の主な輸送方法における、国内輸送貨物の損害のケースについて解説しました。

どの輸送方法も、確実に安全とは言えないのです。

保険の保障内容

国内輸送貨物には、さまざまな損害が起こるケースがあります。

しかし、損害が起こった場合でも保険に加入していれば、保障を受けられるでしょう。

具体的な保険の保障内容について、解説します。

保険によって保障内容には違いがあるのですが、一般的なものとしてはまず、貨物の種類が生き物だった場合があります。

何らかの事故などで死亡した生き物がいた場合は、死亡によって生じた損害を保険金で補います。

冷蔵や冷凍、保冷、保温などが必要な貨物の場合は、温度変化によって損害が生じた場合に保険金が支払われます。

装置の破損や、火災などによる場合でも対象内です。

ただし、貨幣や有価証券、貴金属、宝石、書画など高額な貨物については、保険金に上限が設けられていることがあります。

上限を超える損失があったとしても、保障はされないので注意してください。

保険内容が不安だという場合は、特約という形で保障を充実させることができます。

特約には多くの種類があるため、希望する保障に合わせて選びましょう。

特約が増えると保険料も高くなるので、十分に検討してください。

特約には、まず第三者賠償責任があります。

荷物の輸送中に起こった事故で第三者にけがをさせた、あるいは死亡した場合は、第三者賠償責任として損害賠償を行います。

受託した荷物に損害が生じた場合は、残存物片付けや廃棄費用担保特別約款があります。

対応される条件については分かりづらいかもしれませんが、不要なものを除去する際も、保険は適用されるのです。

貨物に損害を与えている可能性がある場合は、検査を行います。

検査には費用が掛かるのですが、保険が適用されれば検査のために費用を賄うことができるでしょう。

保険の対象となる事故が起こっていれば、中古貨物に起こった被害についても保障してもらえます。

保障される内容は、事前に確認しておきましょう。

損害賠償責任を問われたとき、保険金が支払われるのであれば臨時費用として保険金の10分の1が支払われます。

ただし、上限はあります。

国内を陸路で貨物の輸送を行う場合は、様々な損害が起こるケースもあります。

まず行うべきことは、保険の契約をして内容をしっかりと確認し、保障される内容を把握しておくことです。

保険は、いざという時の損害に備えて加入するものです。

具体的にどのような保障を受けられるのかは、事前に確認しておくべきでしょう。

保障があっても、損害を避けるために十分備えておきましょう。

まとめ

国内貨物輸送において損害が起こるケースは、あまり珍しくありません。

特にトラックでの輸送時に起こりやすいのですが、貨物列車や飛行機でも起こることはあります。

損害を起こさないことが最も重要ですが、起きてしまった場合に備えて保険に加入しておくことも大切でしょう。

実際に起こる前に損害を想定して、備えを欠かさないようにしてください。

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